■PRP療法の安全性は?
患者さんご自身の血液を使うので副作用が少なく、安全性が高いことがわかっています。
採血という手順が加わる以外は、ヒアルロン酸の関節内注射と針の太さや薬液の量も変わらず、PRP特有の副作用はこれまで報告されていないとみられています。
■PRP療法のデメリットはありますか?
保険適用にはならず自費診療であるこで患者さんの治療費の負担が大きくなることです。また、抽出される成長因子の質や効果には個人差があり、それによって治療効果に個人差が出てくるのはPRP療法が抱えている今後の大きな課題と言えます。
■投与すればすぐ効果がありますか?
即効性がある場合もありますが、通常は1~2週間かけて少しずつ効いていきます。早い段階から炎症を鎮めることができますが、傷や組織を修復するにはもう少し時間がかかるとみられています。
まだ解明されていない部分が多いことも事実ですが、関節疾患に対して明らかな抗炎症効果があり、関節内の環境を整えることで痛みを減らすこと、ヒアルロン酸より効果が高く、効能も長く続くという研究結果が発表されています。
■継続的に投与する必要はありますか?
海外の報告では、1回だけよりも2~3回の方が良好な結果であるというデータもあります。数ヶ月から半年に1回実施することで、抗炎症効果が長期間にわたって持続することがわかっています。
例えば、膝の痛みでお困りの方の場合、膝関節の痛んだ部分を取り除いて人工膝関節に置き換える人工膝関節置換術を選ばれる方もいれば、手術はせずに、PRP療法を続ける、あるいはヒアルロン酸注射を継続しながら「この膝の痛みと付き合っていこう」と考える方もいらっしゃいます。
PRP療法についてさらに詳しく
Q. ステロイド剤を服用しています。受けられますか?
A. 施術の2週間前から服用を中止する必要があります。処方していただいている医師に、中止が可能かあらかじめご確認ください。
Q. 痛み止め(消炎鎮痛剤)を服用しています。受けられますか?
A. 施術の1週間前から服用を中止する必要があります。処方していただいている医師に、中止が可能かあらかじめご確認ください。
Q. 治療を受けられない場合がありますか?
A. がんで治療中の方、活動性炎症疾患(リウマチ、膠原病など)で治療中の方、1カ月以内に本治療を受けたことのある方、重篤な合併症(心疾患、肺疾患、肝疾患、腎疾患、出血傾向、コントロール不良な糖尿病・高血圧など)を有する方、薬剤過敏症の既往歴のある方、変形の高度の方。そのほか詳しくは医師にお尋ねください。