当院のMRIは臥位だけではなく立位でも撮影できます。
より早く正確な診断及び病態把握を行うために、当院では検査ツールとしてレントゲンだけではなく、超音波(エコー)やMRIを用いております。
MRIは骨だけではなくその周囲の組織の状態も詳細に把握することができる便利なツールです。
被曝がないこともメリットと言えるでしょう。
またエコーは診察室で即座に検査ができ、
MRIほどの精密さはありませんが、ある程度の診断ができますし、正確な注射を行うために便利なツールです。
そんなエコーがMRIより勝る点は、
動的に病態を把握することができる点です。
動的な変化とは、
①関節(筋肉)を動かしながらの変化
②荷重をかけた時とかけない時の変化
大きく分けてこの二つがあげられます。
当院では、この②の病態をエコーだけではなくMRIによりさらに詳しく把握することができます。
写真は右膝のMRIです。
内側半月板の後根断裂という病態です。
内側半月板損傷の中でも特に経過があまり良くない断裂パターンです。
大腿骨内顆骨壊死のリスクとも言われています。
下の画像は立位の状態
明らかに荷重により断裂部が離開し、半月板が外へ大きくずれてしまっています。
症状とこの画像を元に患者さんと相談し、早めの手術を行うことになりました。
半月板損傷の方が必ずしも手術になるわけではありません。
むしろ、当院では半月板損傷は基本的に
運動療法、オーダーメイドインソール、注射等を組み合わせて保存的治療を行なっています。
場合によっては再生医療(PRP療法)をお薦めすることもあります。
そんな中でも病態により早期から手術を推奨することもあるということです。
そのためには、診断だけではなく正確に病態を把握する必要があります。
立位でも撮影できるMRIのご紹介でした。